１巻目「なぞの時光石」は読みましたか？。読んでいないようなら、このページを読む前に読んでおきましょう。
さて、２巻です。表紙にノエルも登場しています。そして、愁いを帯びたユーリにユーラスティア号と海洋冒険物の雰囲気満載ですが…帯を取ると大地（島）と水晶のような結晶体？が現れて、一気に南洋冒険物に！。
前巻は基本設定盛りだくさんでしたが、今回は「冒険編」とでもいう内容です。この作品、主人公が物語を引っ張っていくユーリと、物語に翻弄されつつも頑張るノエルの２人になっていますが。敵も、ユーリに対する黒マントとノエルの敵になるローデン王の２人になっています。もちろん、そんな単純なものではなく、複雑に絡み合う人間関係が、今後の作品を彩っていくものと思われますが。
今回は、この世界での厄介ごとであるオーデニア国のローデン王との戦いはとりあえず置いておいて。海で救助した老人がどうしても突破したいという「万年あらし」に挑むというＳＦと海洋冒険物、両方のエッセンスを取り入れた話になっています。むろん、ユーラスティア号がそこに向かうことになるのは、船の海賊たちを含め、様々な人の想いを受けてのことになります。
それがどんなものか、海賊たちがどんな事件に巻き込まれているのかは、実際に本を読んで頂くとして。
前回、一部の登場のみだった海賊仲間たちも、魅力的かつ個性的な面々が描かれます。それぞれ、主役にしたら物語が１本出来てしまいそうな奴ら。魅力的な海賊船には魅力的な海賊たちが居ないと冒険の楽しみがありませんからね。
正直、まだまだ始まったばかりという感じです。ユーラスティア号の冒険とユーリたちの過酷な運命を見守りつつ、しばしの時を楽しもうではありませんか。
(2002.12.06)