さて、４巻です。フォア文庫のカバー新装のあおりで2003年11月の刊行予定から２ヶ月遅れでの発売でした。
今回の主役は、かつてユーリに助けられた孤児「セディ」です。ユーリが戦争によって親を亡くした子供たちを助け、海賊波止場の魔女ばばに預けていることは１巻から語られています。そして、その中でも独立してガラス職人に弟子入りしたと語られていた少年。それが、セディです。
そして、表紙はいきなり黒マントとユーリの戦いですが。背景には赤く光る多角形の玉が。これまで読んできた人には、この「赤」が何を意味しているのかお分かりかと思います。そうです。今回も黒マントは野望の達成のために飽きもせずに策を練っているのです。
その陰謀に巻き込まれたセディとガラス職人の島の人たち。助けに向かうユーリたち。そんなアクション巨編のようなハードな物語の中で、それを紡ぎ出す人の心そのものが重要なテーマとして浮かび上がってきます。
黒マントの更なる陰謀とは。
タイトルになっている「天使のいのり」とは？。
レニーの想いはノエルに通じるのか（笑）。
全ての答えはこの本の中にあります（＜当然の話ですね）。
(2004.02.11)